【院長ブログ】~歯科医Sの四方山話~その14
「何回作り替えても同じところが割れてくるのですが、何とかなりませんか?」
と新規の患者様。
真っ二つに割れた上の総入れ歯を持って来られました。
総入れ歯だけでなく有歯顎でも詰め物や被せ物が外れたり壊れたりするときの原因として挙げられるなかに、咬み合わせに関するものが多いです。
咬み合わせをシンプルに捉えると、
①奥歯でカチカチ
②横にギリギリ
③前後ろにギリギリ
の3通りが有ります。
①で左右奥歯がバランスよく同時に同じ程度で咬んでいると、澄んだ「咬合音」がします。
濁った音では咬み合わせにばらつきが生じ安定しません。
②や③では歯同士が擦り合わさる時にお互いの山を越えて行くので、
険しい山では擦り難いです。
その為横方向に無理な力がかかり、入れ歯が揺れてずれたり、入れ歯や被せ物が壊れたり外れたりしやすいです。
なので「咬合調整」を行って①②③をスムーズにしてあげる必要が有ります。
歯科医は「咬合医」でもありますので、咬み合わせには常に目を光らせる使命が有ります。
つづく
K&A Dental Clinic 神戸